魚釣りで外道とされる、晩秋から春先が旬の「伊良(いら)」を食べたことはありますか?
淡泊な魚で旨味が薄いということで、バターの旨味を加える「ムニエル」を作っていきます。
旨味のない魚なら旨味を足せば美味しくなるはず?
イラのさばき方とムニエルの作り方については、下記の動画を見ると分かりやすいと思うので見てみてください。
ベラ系なので身も柔らかいのかなと思っていましたが、しっかりとした身質で捌きやすかったです。
よく見ると綺麗な魚ですよね。
イラ (伊良[2]、苛魚、Choerodon azurio) は、スズキ目ベラ亜目ベラ科に属する魚の一種。
形態
全長約40[1][2][5]-45cm[3][4]。背鰭12棘(11-14棘[4])7軟条、臀鰭3棘10軟条[1]。体は楕円形でやや長く、側扁である[1][3]。また、イラ属はベラ科魚類の中では体高が高い[5]。額から上顎までの傾斜が急で、アマダイを寸詰まりにしたようである[2]。老成魚の雄は前額部が隆起・肥大し[1]、吻部の外郭は垂直に近くなる[4]。アマダイより鱗が大きい[2]。両顎歯は門歯状には癒合せず[4]、癒合し鋸歯縁のある隆起線をつくる[1]。しかしブダイ科魚類のように歯板を形成することはない[5]。前部に最低1対の大きな犬歯状の歯(後犬歯[1])がある[4]。側線は一続きで、緩やかにカーブする[4]。前鰓蓋骨の後縁は細かい鋸歯状となる[1]。尾鰭後縁はやや丸い[1]。
体色は紅褐色[1]から暗紅色で腹側は色が薄く[2]、尾鰭は濃い[2]。口唇は青色[1]で、鰭の端は青い。背鰭と腹鰭、臀鰭は黄色。背鰭棘部の中央から胸鰭基部にかけ、不明瞭で幅広い黒褐色の斜走帯が走る[1][2][3][5]。その帯の後ろを沿うように白色斜走帯(淡色域[3])がある[4][5]。幼魚にはこの斜走帯はない[4]。雌雄の体色や斑紋の差が大きい[5]。
生態
沿岸のやや深い岩礁域[1][4][5]やその周りの砂礫底に見られ[2]、単独でいることが多い[2]。日本近海での産卵期は夏[2][4]。夜は岩陰や岩穴などに隠れて眠る[2][4][5]。
出典:wikipedia・・・イラ
別名を「イソアマダイ」と言われるように「アマダイ」の姿に少し似ています。
頭部にはウロコがほとんど無いので下処理が楽でした。
頭部のウロコは細かくて取りにくいですからね。
頑丈そうな出っ歯です。
独特な模様があるので見間違うこともありません。
尾が太くいかにも引きが強そうです。
それでは、イラを捌いていきましょう。
三枚おろしにした状態です。
イラのウロコは大きくて薄いため取るのが簡単でした。
身は上品な白身で繊維も細かく美味しそうではないでしょうか?
身もしっかりとしているので捌きやすかったです。
塩とコショウをして10分おき、水分を拭き取ってから小麦粉を薄く付けて、バターを回しかけながら火を通してムニエルを作ります。
残ったアラは、塩を振って10分おいてから、80度の熱湯をかけて流水で洗い流し、塩分濃度1%~1.5%ほどの塩水と少量の日本酒、昆布を加えた物で煮た「マース煮」にしました。
無駄なく使いましょう。
イラの味とは?食べてみると癖がなくて美味しい!
それでは、イラのムニエル、イラのマース煮に白ワインで乾杯です。
イラのマース煮です。
見てもらいたいのは、出汁に脂が浮いていることです。
淡泊と聞いていたので、あまり期待していなかったのですが・・・
皮や身も繊細で柔らかく、昆布の旨味が足されて美味しいです。
姿蒸しや酒蒸しにしても間違いないでしょうね。
イラのムニエルです。
皮をパリッパリに焼き上げましたが、身はフワッと柔らかいままで口溶けが良いのが印象的でした。
イラの身は淡泊な味で癖がないため、素直に旨味を吸ってくれるといった感じです。
まだ、刺身で食べたことがないので、昆布締めも試してみようと思います。
食べた感想は美味しいかったのですが・・・
何故か、イラは市場価値が低く、安価で手に入るため見かけたら試してみるのも良いのではないでしょうか?